ここに至るまで。その4

前回までのあらすじ。
父の元で働くことになった高島大樹。
仕事の傍ら、毎日飲み屋→外泊のルーティーン。
バブルがはじけ会社の経営状態が悪化。
都落ちの危機をむかえる。


結局、京都の家を売り払い、家族、工房共に湖国滋賀の比良山系の
中腹に移転。
その頃の私は作るという仕事が何なのかわからず悶々とする日が続きました。
そんなある日父が私を京都の料亭に連れて行き、静かに聞いてくれました。
「お前どうしたいんや?」
「・・・・・・」
「なんか悩んでんのか?」
「・・・僕な、陶器やめたいんや・・・・・」
「そうか・・・そしたら何がしたいんや?」
「・・・・・・」
「お前な、陶器の仕事、どんだけ真剣にやったんや?」
「・・・・・・」
「何をしたいんか知らんけど、真剣にならな何しても一緒やで。」
父に完璧に見透かされていました。
作るという仕事に真剣に向き合っていなかったのです。
そしたらどうしたらええんや?どうするんや?どうしよう?
よし!売ろう!自分が何を作っていいのかわからなかったら
とにかく何でも作ってなんでも売ろう!
そして問屋の門をたたく事にしました。
初めての見本を問屋に持ち込んだところ
「高島君、こんなん売れるんか。。。?まぁ見本市もあるし、
ほな、一回預からしてや。」
そして見本市が終わり、問屋から電話がありました。
「高島君!評判良かったで!注文もなんぼかもろたわ」
心の中で握りしめるコブシ!
自分の目の前が少し開けた瞬間でした。
その後問屋との付き合いは順調に進み、父の仕事より自分の仕事の
割合が多くなってきました。
しかしまたもや行く末に暗雲が・・・・というより実は滋賀県に移っても
会社の台所はずっと火の車状態だったのでした。。。
バブルの崩壊は思った以上に重く、我々にのしかかっていたのです。。。


今回はここまで。。。次回に続く。。。



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by domingosdomingos | 2012-09-04 07:43
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